英国ロンドンのウェストミンスター寺院で19日に執り行われたエリザベス女王の国葬に、天皇、皇后両陛下はマスクをせずに参列された。新型コロナウイルス対策を徹底するため、国内での行事などにはマスクをつけて参加するのがこれまでの陛下のスタイルだった。ただ、英国ではすでに「ノーマスク」が定着し、ほかの参列者もマスクを着用しないことが想定されたため、今回の判断となったとみられる。 【写真特集】エリザベス英女王国葬 王子や王女も別れ  陛下は日本時間の17日午前に政府専用機で羽田空港から出発。羽田空港では白色のマスクをつけていたが、ロンドンに到着した際、マスクは黒色に変わっていた。  黒色マスクについて宮内庁関係者は「英女王の夫フィリップ殿下の葬儀を参考にしたのでは」と推測する。殿下が亡くなったのは2021年4月のことで、英国でもマスク着用が強く求められた時期だった。葬儀では参列者は黒色マスクをしていた。  一方、白色マスクは海外では「病人」のイメージが強いことに配慮したとの声もあった。  両陛下は空港から宿泊先のロンドンのホテル「クラリッジズ」に到着した際も黒色マスクをつけていた。  ただ、18日午後に行われたチャールズ国王主催のレセプションと、女王のひつぎに拝礼する「正装安置」では、マスクを外して臨む陛下の姿があった。新型コロナの感染拡大以降、大勢の人が集まる行事などで陛下がマスクを外すのは初めてのことだった。  実際、ロンドンではマスクをしている人を見かけることはほとんどなく、日本との温度差は大きい。
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